シナリオプランニング実践の必須スキル (1) - ロジカルシンキング

スタイリッシュ・アイデアの新井です。

このところ「次世代リーダー育成」や「次世代幹部研修」といった名称がつく研修プログラムの中でのシナリオプランニング活用のご相談が増えてきています。

人材育成に必須のシナリオプランニング

元々、戦略や計画、事業検討のために使われていたシナリオプランニングですが、人事部の方からのお問い合わせで、人材育成のためにシナリオプランニングを活用する機会も増えてきています。

特に上で書いたような次世代のリーダーや経営幹部を育成することを目的とした研修での採用が多くなっています。

なぜ、これらの層にシナリオプランニングなのかというと、社員の視座を上げるためです。現場で経験を積み、成果をあげ、昇格してきた人はたしかに優秀です。しかし、中には、それぞれの現場では優秀なプレイヤーとして振る舞えていたが、次世代リーダー候補となっても、ついつい現場のことばかりに目を向けてしまう人もいらっしゃいます。

そういう人が視座を上げて自社のことを考えられるようになるためには、注意を向ける範囲を「現場」から「会社全体とそれを取り巻く外部環境」に移し、さらに時間軸を「目の前」から「未来」に向けることができるシナリオプランニングが良いのでは、というのが選ばれている理由です。

この辺の詳しいことは、また別の機会にメールマガジンのコラムなどでも書いてみたいと思います。

シナリオプランニングは「総合格闘技」

以前に、ある次世代リーダー育成プログラムの参加者の方で「シナリオプランニングは総合格闘技ですね」とおっしゃっていた人がいました。

単一の「技」だけを競うのではなく、複数のものを組み合わせて使うのがシナリオプランニングだというわけです。

シナリオプランニングが次世代リーダーや次世代幹部育成のために選ばれる理由には、上で書いたものの他にも、この点があります。つまり、シナリオプランニングが、さまざまなスキルや知識との組み合わせが試される手法なので、経営人材を見極めるのに適しているというわけです。

実際に多くの次世代リーダー育成プログラムの参加者を見ていると、今後、このシリーズで取り上げる予定のスキルや知識を持っているかどうかで、出てくるシナリオの質が大きく違ってきます。

なんでもGoogleで調べれば、あるいは生成AIに聞けば良い時代とは言われますが、それでも、まったくないよりは、やはり一定のスキルや知識を持っている人はまったく違います。

シナリオプランニングとロジカルシンキングのつながり

このようにいろいろな「技」との組み合わせが求められるシナリオプランニングですが、その中でも基本中の基本はいわゆる「ロジカルシンキング」です。

「ロジカルシンキング」という言葉も何かを指しているようで、実際は人によっていろいろなとらえ方がある分野のスキルではありますが、シナリオプランニングでは「分けて考えること」「抽象と具体を行ったり来たりすること」が特に重要です。

これらのスキルというか、頭の使い方を身につける分野となると「ロジカルシンキング」になりますよね。

わざわざここで書くまでもなく多くの人が感じていることだと思いますが、「ロジカルシンキング」が難しいのは、本を読んだり、研修を受けたりして、知識としてMECEとかロジックツリーなどを把握していたとしても、それがイコール「ロジカルシンキングができる」とはならないところ。

それだけに、本などで得たロジカルシンキングの知識を実践に落とし込むために、シナリオプランニングを使ったプログラムは良い機会になります。

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株式会社スタイリッシュ・アイデアでは、シナリオプランニングや未来創造ダイアローグを活用し、以下のようなサービスをご提供しています。

・中期経営計画や戦略立案のご支援(シナリオ作成から最終アウトプットの作成まで)
・ビジョン・パーパス策定のご支援
・事業や研究開発の企画検討のご支援
・未来を担う人材育成プログラムのご提供
・シナリオプランニングなどを活用した個別コンサルティング

単に複数シナリオをつくって終わりにしないためにも、プロジェクト等の設計時点からご相談いただくことをお薦めしています。