シナリオプランニングではどの生成AIを使うのがいいか?
スタイリッシュ・アイデアの新井です。
今月頭に「予測不能な未来を描くシナリオ・プランニング ~ ”想定外”を先取りする思考とアクション 《生成AI活用編》 ~」というセミナーに登壇しました。
80分間という限られた時間でしたが、その中でシナリオプランニングの基本に加えて、生成AIを活用したシナリオプランニング実践のヒントをお伝えしました。
先日参加者の方からのアンケート結果をいただきました。なんとかお役に立てたセミナーになったようでホッとしています。
生成AIの進化は速い
ちょうど1年前に自社セミナーで主にChatGPTを使ってどのようにシナリオプランニングを実践するのかを解説しましたが、その頃と比べると、ChatGPTはもちろん、他の生成AIツールもどんどん進化してきています。
そのため、一度やり方を確立して「これで良いだろう」と思っても、1カ月もたてば、別のやり方もできるようになっているし、「できない」と言っていたものができるようになっていたり、新しいツールが出てきたりもしています。
こういう状況では、自分自身が生成AIを日々使いこなしていかないと、あっという間に浦島太郎状態になってしまうなと感じています。
同じ「生成AIを活用したシナリオプランニング」というタイトルでセミナーをやったとしても、半年もたてば、だいぶ違った資料になってしまうような感じです。
シナリオプランニングではどれを使う?
先日のセミナーのアンケート結果と一緒に、いくつかの質問をいただきました。
そのひとつが「シナリオプランニングではどの生成AIを使うのが良いのか?どう使い分けるべきなのか?」というもの。
これも今後の生成AIの進化を考えると、なかなか回答が難しいご質問です。今答えたものが数ヶ月後には当てはまらない可能性もあるからです。さらに、どの生成AIツールを使うのかというのは、使い手にとっての好みなどもあります。
そういう意味で「絶対にこれ」という回答はできないのですが、大まかな指針として、次の2つの観点で使い分けをすることをご提案しました。
- アイデア発想などのために使う生成AIツール
- ファクトなどを調べるために使う生成AIツール
アイデア発想などのために使う生成AIツール
前者は、自分たちだけで考えていては出てこないような案を出してもらうような用途を想定しています。
特に社内のいつものメンバーで不確実な未来のことを考えようと取り組んでみても、普段の考え方に引っ張られて、なかなか日頃考えていることとは違う意見が出てこないということがあります。そういうのが、この場面です。
個人的には、この用途ではやはりChatGPTが一番使い勝手が良いと感じています。
あとは、ChatGPTよりも言語を扱う場面(例えばシナリオのストーリー案を書いてもらう)では、Claudeもよく使っています。ただ、ChatGPTと目に見えて違いがあるかと言われると、そこまででもなく、あくまでも好みの範囲だと感じます。
ファクトなどを調べるために使う生成AIツール
上で書いた使い分けの後者、ファクトなどを調べるという用途でもChatGPTはもちろん使えます。
サービスが出てきたばかりの頃と比べてオンライン上のさまざまなデータを学習しているので、ハルシネーション(幻覚)も少なくなってきたように感じます。
しかし、残念ながら現在のChatGPTでは参照元を示してくれません。そこで使っているのがPerplexityです。
これは参照元を明示してくれるので、シナリオプランニングで言えば、情報収集の場面だったり、各シナリオの世界を想像するとき、それが荒唐無稽なアイデアではないかどうか確認するために使っています。
繰り返しになりますが、今後のツールの進化に伴ってこの枠組みも変わってくるかもしれませんが、参考にしてください。
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単に複数シナリオをつくって終わりにしないためにも、プロジェクト等の設計時点からご相談いただくことをお薦めしています。