シナリオプランニングで"習うより慣れろ"は正しいのか?【Stylish Ideaメールマガジン vol.224】
「習うより慣れろ」という言葉があります。
例えば、英語を読めるようになりたいという場合、
「文法や英文解釈のようなことを細々とやるのではなくて、大量の英文を読めば良い。そうすれば読めるようになる。」
という主張をする人がいます。
この主張はある意味正しいですが、完全に正しいとは言い切れない主張です。
たしかに、英語を読めるようになるためには、たくさんの英文を読んで慣れることは必要です。
しかし、「読める」と言えるようになるためには、書かれている英文を正確に理解することが必要となります。
そして、外国語として大人が英語を学ぶ場合、正確な理解のためには、文法の理解やそれをどのように活用して英語を読むのかという理解は欠かすことができません。
その上で、文法などの知識を意識しないでも使えるようになるために、大量の英文を読むことは意味があることです。
このように考えると、「習うより慣れろ」という二者択一ではなくて、「習ってから慣れろ」の方が学ぶのプロセスとしては自然なのです。
これはシナリオプランニングでも同じです。
シナリオをつくっていると、次のようなことを言われることがあるかもしれません。
- 良い2軸の組み合わせを考えるには慣れるしかない
- 4つの世界の中身を考えるには慣れるしかない
- シナリオプランニングをやった時につきもののモヤモヤした感じには慣れるしかない
ある意味正しい主張です。
しかし、上で書いた英語学習の例と同じように、「慣れる」前に、
- 「良い2軸の組み合わせ」とはどういうもので、それができるようになるために何が必要か?
- 4つの世界の中身の考え方のプロセスはどういうもので、そのために何が必要か?
- モヤモヤする原因にはどのようなものがあって、今の自分は何が原因で、どのようにすればそれを解消できるのか?
というようなことを「習う」ことが欠かせません。
シナリオプランニングでも慣れは必要です。
しかし、英語学習などとは違い、巷にあまり(正確な)情報があふれていないシナリオプランニングを学ぶ際には、「慣れ」を頼りにするのは効率が悪いばかりか、効果も期待できない可能性があります。
シナリオプランニングでも、英語でも、その他、どんな対象の学びにおいても、「習ってから慣れろ」を心がけてください。
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・中期経営計画や戦略立案のご支援(シナリオ作成から最終アウトプットの作成まで)
・ビジョン・パーパス策定のご支援
・事業や研究開発の企画検討のご支援
・未来を担う人材育成プログラムのご提供
・シナリオプランニングなどを活用した個別コンサルティング
単に複数シナリオをつくって終わりにしないためにも、プロジェクト等の設計時点からご相談いただくことをお薦めしています。
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